ほわほわとお皿にもられたクリームのよう…。
イングリッシュローズの"フェアビアンカ"です。
コロンとまるい形のバラは、つねにウェディングの花として人気がありますが、ホワイト系のそれは実はかなり品種がすくないのです。特にイングリッシュローズはすごく繊細で、傷になりやすかったり、咲くまでの時間が短めだったり、美しい姿形に咲いてくれるのは10本あったら そのうち いったい何本かな〜、というのがFLORA*2 澤田の心。
そんななかで、このフェアビアンカはかなり貴重です。茎もしっかりめで、花の咲き方も満遍なくそれぞれ美しく咲きますし、ブーケにもしやすい…のはずなのですけれど…。その実 このフェアビアンカは、そのまんまるい花カタチが花開くと中央がへこんだすり鉢状のフォルムになり、そして次第にソーサー状の平たい花姿に…。ですからこのバラをたくさんブーケの仲間にいれると、時間と共に花ひらくほどにブーケそのものの形が変わってくるようなことになって…。おまけにこのバラはスプレー咲き。どこで花ばさみを入れてあげたらいいのか、いつも軽く頭を悩ませます。(←このあたり、フラワーアレンジ経験者ならわかるハズ) 大好きなバラの花なのですが、そしてブーケにもぜひ束ねていきたいのですが、ちょっとそのあしらい方に工夫をしないとならないバラの花だわ!というのがFLORA*2 澤田の心。なのでブーケ用に このバラを用意していても、結果としてたくさんブーケに入れられなかったりして…。いっそこのバラの花だけの、思い切り良いウェディングブーケが一番よいかもしれません。
と、花職人の愚痴?ともいえることを、このフェアビアンカにもらしてしまいましたが、写真を見るだけでもその香りを思い出せるくらい、イングリッシュローズによくある 甘いミルラ香を放つ このバラの花。私だけでなく、おおくのフローリストに愛されています。白いイングリッシュローズは繊細なので、なかなかお花屋さんの店先にあることが少ないかもしれません。でももし見かけたら…。決してリーズナブルとはいえない時もあるやもですが、夏の今なら比較的お求めやすいはず。(逆にブライダルシーズンになると見た目に反して可愛らしくないプライスに…)一度、ご自宅へ連れて帰ってあげてください。その価値はあるはずです。花瓶たっぷりの水でしっかりと水揚げして、毎朝毎晩お水をとりかえてあげれば、この夏でも十分にその魅力で楽しませてくれますよ。
* FLORA*2 澤田 *