お手紙をいただいた花嫁さんへお届けしたウェディングブーケ。ブルゴーニュやフィオナのまあるいフォルムのバラを中心に、スプレーウィット(丸くて白くてちいさいバラのお花)を花にとまるモンシロチョウのようにとばし、花嫁さんのお好きな繊細な野の花をあれこれいっぱい!と、動きのある利休草というグリーンをあしらって、ふんわりと仕上げました。写真を見ただけでは実感できませんが、長さも40センチはある大きめサイズのブーケです。でもほんとにふんわりと仕上げたので、大きいという印象はありませんね。
レストランひらまつ広尾様までへお届けしました。

私はブーケでも、アレンジメントでも、花たちを目の前にすると、頭で考えずに自然に手が動くタイプの花職人です。同じ名前のお花だとしても、茎のしなりや花の咲き方、ちょっとしたお花の向きで、どんな風にあしらってあげるのがよいか、どんどん即興で手が動いて仕上がっていきます。このときも、ふんわり咲いたブルゴーニュやフィオナ、お花はころころとしているのに茎はしなってフワンフワンのスプレーウィットを目の前にしたら、どんどん手が勝手に動いて…。そうやってこのウェディングブーケをお仕立てしました。
ブーケをお届けしたあと、実はドキドキしていました。
花嫁さんのブーケのご希望にあっていたかしら? ふんわり仕上げたために、一見バラでいっぱい!なブーケにはならなかったかも(バラをいっぱい使っているんですけれどね/笑 バラでいっぱい!のイメージを大切にしてお作りしたブーケは例えば
こちら)。ナチュラルなラインのブーケを、と打ち合わせでお話したけれど…、そしてバラでいっぱい!が花嫁さんの第一希望として伺ってはいなかったけれど…、でもバラのお花をメインにしたいっておっしゃっていたし…。
何度ブーケお届けしても、やっぱりこのドキドキはあります。ご希望通りのお花をお届けできたかしら? と。
お式が終わったころ、メールが1つ届きました。
「ブーケ、ほんとうにステキでした!式が始まる前、緊張しているとき、ブーケをみて緊張がほぐれました。ありがとうございましたm(__)m 」
ほっとしました…! ブーケの作り手である私はつい忘れてしまうけれど、花嫁さんは当日緊張でいっぱいなはず。それをお花がほぐしてくれる役目を果たしてくれたなら、本当に幸せ。
* FLORA*2 澤田 *