ジューンブライドの季節は、1年のうちで最もバラが美しいシーズンでもあります。
先日は
人気のピンクバラについてお話しましたが、白いバラのお花で人気のあるものの一つがこのブーケのメインになっている"ブルゴーニュ"です。以前、このバラと淡いピンクのバラ"サントワマミー"などと一緒にしてつくったキャスケードブーケを花時間特別編集の「weddingブーケ&花飾り 」に掲載いただいたところ、とても反響があったのを覚えています。やはりこのバラもオールドローズタイプの、丸くてころんとしたフォルムを持っています。それが人気をよんでいる理由でしょう。
このブルゴーニュ、この写真に有るような、少し開きかけの、とにかく丸くてころんとした形を、花嫁様は心に思ってオーダーされることでしょう。ところが!これは(まああらゆるオールドタイプのバラがそうなのですが)このバラの真の姿ではなく、あくまでも「蕾がほころびかけた状態」。この蕾にちかい花姿をお式の当日に来るように開花調整しなくてはなりません。お花は生きていますから、人間のために咲くのを待ってはくれません。ですからお式やご披露宴が始まる時間も逆算してブーケをおつくりし、時にはお届け時間から実際ブーケを手にされるまでのタイムラグも頭にいれて、たくさんのバラのお花からちょうどよい花姿のものを選りすぐっていきます。これからどんどん陽気は夏に近づいていきますが、フローリストにとっては、少しだけドキドキする時間が増えることでしょう。私も含めてです(笑)。
(逆に冬は時間をかけて、美しく花ひらかせるのに心をくだきます!)
でもね…、蕾ではなくて、すっかり花開いたブルゴーニュも他のオールドローズタイプのバラも、本当にためいきがでるほど綺麗です。私個人としては大好きなのですが、大きく花開いたお花でお作りすると、またブーケのバランスも変わっていって、ご注文いただいたブーケの様子と変わってきてしまう、それではオーダーされた方の気持ちに添えない、ということになってしまいます。
なんだか、思いの外、長い文章になってしまいました。
これからの季節、FLORA*2のブーケ作りは「開花調整命」 とFLORA*2澤田の胸に刻んでいくことになります。
* FLORA*2 澤田 *