「チューリップアンジェリークに出会う」episode2 フラワーアーティストとよばれるまで OLからフラワースタジオフローラフローラ２０周年までの道のり : FLORAFLORA*precious flowers*ウェディングブーケ会場装花&フラワースクール*

2016年 12月 03日

「チューリップアンジェリークに出会う」episode2 フラワーアーティストとよばれるまで OLからフラワースタジオフローラフローラ２０周年までの道のり

こんばんは。フラワースタジオフローラフローラ澤田和美です。東京目黒の不動前という場所で、ウェディングブーケ装花の製作とお届け、そしてフラワーフラワースクールも行うフラワースタジオを営んでいます。このフラワースタジオフローラフローラは２０１６年秋で２０周年を迎えました。その節目に、わたくしFlora*2澤田が普通のOLさんから、フラワースタジオフローラフローラの代表となって２０年たつまでのことを、お花の話や、わたしの小さな花教室のこともからめ、週に１度、曜日不定で更新し、お話してしています。
これは episode２です。
episode１はこちらから

＊　　＊　　＊
さて、バブル期のOLさんだった私は、これでよいのかと悶々とした日々を送ってました。
そんな日々のとある日、引っ越した新しい街のお花屋さん、その軒先で、素敵な花を見つけます。
こんな花みたことない…
なんだろう…？
優しいピンクで、花びらがたくさんあって、なんだかまるで蝋細工みたいで。パカッとひらいたそこには可愛い蕊が顔をのぞかせていて、１枚の花びらの中にピンクとホワイトのグラデーションがあります。
なんて、なんて可愛いんだろう。
感激してしばらく見とれてしまいました。１本の花をそんなに見つめるなんて、生まれて初めてでした。
お花屋さんにたずねたら、「チューリップです」と。さらに名前があるようで「アンジェリーク」というのだと教えてくれました。はっきり覚えていませんが、多分買って帰ったと思います。青山フラワーマーケットが行く先々の場所にあるみたいな今と違い、オシャレな花屋さんなんて、ほとんどない時代。東京のとある街の商店街の昔ながらのお花屋さんでした。
チューリップなんだ。「〽赤白黄色」のあのチューリップに、こんな可愛いピンクの花があるんだ。開くと蝋細工みたいに繊細で、あんなに花びらがヒラヒラして幾重にも重なって。バラみたいだけど、バラじゃないんだね。
すごい！
すごい！
すごい！
なんだか、今まであることも知らなかった扉がひらいたみたいにスゴい気分です。
買ったそのアンジェリークをどうしたかという憶えもないのですが、気持ちがとっても高揚していたんじゃないかとウッスラ記憶があります。もうそのウッスラ記憶さえも消えつつあるのですが、こうして書いていたら、どれだけ心浮き立ったか、その思いだけがまた蘇ってきます。
そして私は世の中にはフラワーアレンジメントなるものがあることを知ります。会社帰りにはそのお花屋さんをチロチロと覗いていくようになり、クリスマスにはポインセチアをいけたキャンドルアレンジメントをオーダーして、チキンと一緒にテーブルに飾ったりして、悦にいってました。（昔の私、可愛いw）
そのとき全然気づいていなかったのですが、バブルのその頃、お花は一大ブームとなっていたのです。女性雑誌でお花の特集を組んで、大旋風を巻き起こしていました。プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーなんて存在しない、お花といえば生花しかない頃の話です。そして、その後「フラワービジネスは一兆円産業になった」という記事を、私は新聞でみかけることになるのです。
さて一方、私の職場では会社の同期が何か言っています。彼女はすごくシッカリしている仕事デキ子さんだったなあ。
「資格を取ろうと思うの。　でね、フラワーアレンジメントがいいんじゃないかと思って、今学校を探してるの。　一番の候補にしているのが〇〇〇〇という学校でね、夜間のクラスもあるし、そこで資格をとって卒業すれば、大きなお花屋さんで働けたり、ホテルの結婚式のお花の仕事をさせてもらえてね…　…　…」
彼女の話は続きましたが、ほんわり、そうかあ、資格ってものが生け花の世界以外にもあるんだなあ。。。と聞いていました。このころ、まだヒビヤフラワーアカデミーすらなかったんですよ（驚）
で、結局その〇〇〇〇というお花の学校へ通ったのは、同期の仕事デキ子さんではなく、なんと私だったのでした。
episode 3　へつづく。
＊　　＊　　＊
私にとっては、ある意味記念すべき花でもあるチューリップアンジェリーク。その姿を膨大なFlora*2の花の写真データストックから探したけれどありませんでした…。なんじゃこりゃ！なので、パッカリ咲いているアンジェリークではなくて，蕾がちな冒頭の写真になりました。
いやあるにはあったんですけど、こんなボケボケpicしかありませんでした。悲しい。たぶん大昔にフィルム一眼でとって、そのころの私のお粗末な？ウェブ環境からこんなサイズでしか画像データが残せなかったのかも。